英英辞典の効果的な使い方

「聞き取りレベル向上にあわせて理解力も向上させる秘訣」

英語リスニングの上達の秘訣は、自分ではこんな風に聞こえてくるはずだという先入観を外し、「実際にはこんな風に聞こえるんだ」と、アタマの中にある英語音に対するデータベースを書き換えることです。

今まで自分で正しいと考えていた発音が、実は違っていた。そのことを脳みそが認識し始める頃から聞き取りは伸びていくはずです。

このあと、英語の音は変化する、という認識をもって、聞き取りを進めていくと、英語音のデータベースが、無意識にドンドンたまっていって、英語の聞き取りが、ドンドンできるようになっていきます。

「英英辞典」と仲良しになる。

まだ聞き取りがたいしてできていない人、英語力がまだ基本の域を脱していないひとにとって、英英辞典は敷居が高いものです。

しかし、英検3級レベル以上の方であれば使える英英辞典もあります。
できるだけ英英辞典を早い段階で手に入れることをお勧めします。

辞書を全く引かない多読も盛んに奨励されていますが、これですと語彙数は伸びません。

母語と違い、外国語の学習の場合、全く辞書を引かず推測するのは難しすぎるのです。

かといって、毎回辞書を引くとなると、意欲がそがれてしまうことがあります。

では、どのくらいの頻度で英英辞典を活用すべきかというと、映画を観ていて、そうですね、全体のボリュームに対して辞書を引くのは50ワードに1回くらい(つまり全体の2%くらい)にとどめておいたほうが、無難でしょう。もし一日中英語に接する時間を作れるのならばもっと頻度を多くしても良いですが。

英英辞典ではなく、英和辞典はどうか?

英和辞典での注意点は、英和辞典に書かれている和訳に引きずられないようにすることです。単語の覚え方で何より大事なのは、その単語が作り出すイメージです。そのイメージに最も近い和訳が英和辞典に載っているわけですが、一つの単語に対して和訳もたくさん載っていることと思います。

これは場面によってそれだけのバリエーションを、その英単語が持ちえるからです。

ですから、コアのイメージをしっかりと認識して単語を覚えるほうが、和訳を覚えるよりも本当は役に立つのです。

電子辞書は便利なのでぜひ使っていただきたいと思いますが、次の調べ方ですと、単語のイメージ、意味がしっかりとアタマに残ると思います。

まず、英和で調べる。そこでその単語の大まかな意味を探る。
その上で、英英辞典で調べる。
こうすることで、単なる和訳だけでなく、その単語の本来のイメージをつかみやすくなります。

映画で見つけたちょっと面白い表現を例にとって英英辞典を使って
みましょう。

映画「ハンニバル」(英語で聞くと、ハニバルまたはハナバルと聞こえます。
最初の音にアクセントがあるからです。)の一部です。

この中で、Anthony Hopkins扮するレクター・ハニバルが、
“Is this Clarice? Well hello Clarice.” で始める会話があります。

レクター・ハニバルは、丁寧で紳士的な口調・表現でこの会話を始めて
いるのですが、
最後に

“If so, goody goody.”

といってます。
これは、それまでの口調がとても丁寧だったので、余計に恐怖心をあおる表現になってます。

では、この”goody goody” を英英辞典で調べてみましょう。

いま私の手元にあるロングマン現代英英辞典を開くと、
goody-goody という単語が載っています。そこには、
someone who likes to seem very good and helful in order to please
their parents, teachers etc.
とあります。

つまり、親や先生などを喜ばせようとする人(子供)という意味です。

この映画のシーンでは、レクター・ハニバルがそれまで丁寧な口調で、けれども「私は冬眠から覚めてまた新しい殺人を始めますよ」という恐ろしい予告をした上で、「君もまたこの事件にかかわっているのですか? そうなら、いい子だ」といってるのです。

わざと幼児語の”goody goody”を使うことで余計に恐怖が増す表現になっています。

ちょっと脱線しますが、この発音は「グリグリ」のように聞こえます。

正式な発音「グッディ グッディ」とは聞こえてはこない。

先入観を捨てて、耳に聞こえたとおりに認識すると、英語音のデータベースがドンド
ン蓄積できます。

そして、ちょっとイカした表現は、英英辞典で、英語のままイメージで覚えてしま
う。

こうすれば、あなたの英語は、切れ味のある英語になっていきます。