簡単な英語の恐ろしいほどの威力

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亀のように遅く見えて、実は一番早く上達する方法

[カンタンな英語をどんどんやることです。]

難しいよりもカンタンな英語を!
だって、ネイティブだってカンタンな英語を使ってる!

小学2年生に次のような漢字を丸覚えさせると、
軽々と覚えてしまう。

報復
規定
威嚇

しかし丸暗記はできるが、小学生だからこの単語が使われる
レベルの文章を読んで理解することは、できない。

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たとえば、次のような文章は、小学2年生には理解できない。

「報復派はどの戦いでも最初ハト派のようにふるまう。
つまり、タカ派のように徹底した激しい攻撃をしかけず、
規定どおりの威嚇試合をおこなう。」

日本語が母語であっても、たとえ単語を丸暗記しても、
小学2年生の国語力では、上の文章は難しすぎて理解できない。

丸暗記してもその単語が含まれる文章を読んだり、
聞いたりして理解することがないから、
丸暗記した単語も次第に忘れていく。

いうまでもないが、国語は、らせん状に力がついていく。
小学2年生に「小林秀雄の評論を読んで理解しなさい」
といっても、ムリなのは当然である。

順々に、理解できる文章に含まれる語彙を増やしていき、
文章の形態になれ、国語力がついていく。
1年学年があがるごとに、小学生の国語力は1年分伸びる。

同じように英語もらせん状に力がついていく。

ネイティブの小学2年生に、日本の子供と同じように難しい言葉を覚えさせれば、覚える。

しかし、それらの単語が使われている文章を読んで理解しなさい、
といっても、ムリなのである。

たとえば、
小学2年生のネイティブに次の文章を理解させようとしても、
無駄である。

Now that I have attempted to
make the very idea of human
nature respectable, it is time
to say something about what
it is and what difference it
makes for our public and
private lives.

しかし、小学2年生のネイティブは、日本の大学受験生よりは、
英語を流暢に操ることができる。
英語で自分の言いたいことは何でも言えるし、母親に堂々と言い返す。
テレビドラマを見て、笑える。
ハリーポッターだって読めるし、感想文だって書ける。

日本の大学受験生より、はるかに英語ができると言っていい。

小学2年生のネイティブにも届かない英語力の日本人受験生は、
小学2年生のネイティブが全然わからない先ほどの英語の文章を
ひも解かなくてはならない。

大学受験の英語が、そのレベルを課しているからだ。

大学受験には、合格しなくてはならない。

受験で出題されるレベルの英語を理解しないと、合格点は、取れない。

しかし、ネイティブ小学2年生(ちなみに8歳)の英語力は、ない。

英語力はないのに、難しい英語の文章は理解しないといけない。

どうしたものか?

ここに、ノウハウが生じる。

英語力がなくても、英語を何とかひも解くノウハウだ。

強引に単語の和訳を覚え、それを数珠繋ぎにして英語を和訳していくのが
一つの方法、ノウハウだろう。

「英文解釈」というのもその一つの形式で、予備校では立派な授業になっている。

今日も予備校で、この方法で受験生がせっせと「解釈」と格闘している。

どうして誰もこの状況をおかしいと感じないんだろうか?

私には、学校教育が、こつこつやる亀型(やさしい英語からコツコツ積み上げていく)
よりも、怠け者のウサギのやり方を奨励しているようなものに思えてしまう。

大方の受験生は、大学受験レベルの英語に太刀打ちできない。

やさしい中学レベルの英語をたくさん読んで、たくさん書いて、たくさん聞いて話す、
というやさしい英語を通して、英語の構造自体を体にしみこますことをする余裕がない。

こつこつ式積み上げでは間に合わないから、[ノウハウ]を使って、
答(和訳)だけは正解できるように仕上げる。

つまり、英語力はなくとも、英語の設問には正解できる[ノウハウ]を身につける。

しかし、まずは、ネイティブ小学2年生レベルの英語力(やさしい英語)を
自由自在に扱える力を身につけるほうが先決ではないだろうか?

はじめて英語に接する時から、ネイティブ小学生を意識して、徐々に英語を
積み上げていけば、一番確実に英語力を上達させられるのでは
ないだろうか?

レベルはコツコツ亀さん方式でゆっくりあげる。
ただし、分量は、たくさんこなす。

こうやって英語感覚をどんどん養っていく。

ある分量をこなしたら、
レベルを一つ上げて、同じことを繰り返す。

アメリカに移り住む子供は、当初英語ができないから
現地の授業にはついていけない。
ESLという英語のできない子供たちのクラスに通うことになる。
そこでは、サバイバル英語を教える。
普段の生活、学校授業に困らない、生きていくのに必要な英語だ。

たとえ、中学生でも、英語ネイティブ3歳の絵本から
はじめる。

レベルを徐々に上げていき、1冊60ページくらいの
厚さの本になっても、1日1冊というボリュームで読んでいく。

やさしいといえども、週に400ページくらい読んでいくのだ。

これを半年~1年は続ける。

「レベルは低く、量は多く」を、どんどん繰り返し返していくと、
教養レベルは中学生だから、そのうち、現地の同学年に
追いつくようになる。

そうなると、ESL教室は卒業、晴れて現地の同学年の
クラスで授業を受けられるようになる。

あなたがいま、英字新聞やCNNニュースを
難しく感じているなら、そのレベルはまだ
つらいということかもしれない。

近道は、難しい英語と格闘するのではなく、
やさしい英語をたくさん読んで、聞く、
やさしい英語で話す、書くことに
あるのかもしれない。

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