ネイティブが話している英語と、英語教材の違い

久しぶりにアメリカ、カナダに出張し、仕事をしてきた。

日本で日本語中心の生活を続けていると英語はやはり
鈍くなる。
そのため、米国へ行く直前は、できるだけCNNニュースを
長時間見たり、英語雑誌などをいつもより多く読んで、
頭をすぐに英語中心に持っていけるようにしておくと、
現地についても初日から英語モードでいける。

英語脳などブームになっているが、そんな大げさなモンではない。

結局2つの言語のどっちがすぐに起動するかの違いにすぎない
ような気がする。
なまってくると、起動時間のかかるパソコンみたいになってくる。

現地で10日ほどずっと英語での生活を続けて再度実感するのは、
日本にいると、やはり英語を身につけるのは難しいだろうなあ、
ということだ。
圧倒的にボリュームが違う。
その上、接する英語が違う。
ビジネス中心の会話では多少は礼儀正しい英語になるが、それでも
ネイティブ同士の会話なので、口語的な英語が多い。

何より一番違うのが、英語テキスト付属のCDのようには、英語を話さないことだ。

ナマの英語ではイントネーションを中心に、それぞれの単語の
音の欠落、リエゾンなどが頻繁におこるから、それを知らないとまず、
聞き取り理解することが不可能だろう。

カフェでのビジネスマンの会話、主婦同士の会話、
高校生の会話、ラジオから流れてくるDJの英語、
みんなリズミカルで、流暢で、そして速い。

日本語でも同じことだが、本を声に出して読むと、はっきりとした
発音になる。
しかし、実際の会話はもっと音が流動的で連続的になる。

英語の場合はそれがもっと頻繁におこる。
日本語は、一語一語が独立しているが、英語は連続している。

ほとんどのネイティブにとって、日本語の英語は、
短く、ブツっ、ブツっ と途切れた英語に聞こえる。

それに比べネイティブ、特にアメリカ人の英語は、連続的でリズミカルだ。

この構造を比較してみるだけでも、日本語との違いは大きい。

ところが、ネイティブに、英語テキストをナレーションしてもらうと、
通常の発音よりも、音がはっきりする。つまり、音の欠落やリエゾンが
起こりにくくなる。

お手本としては素晴らしいのだが、だれもがこの綺麗な発音で
話してくれるわけではない。

この綺麗な発音だけに慣れてしまうと、本当にネイティブが
使う英語は、聞き取れない。

たとえば、NHKニュースの英語アナウンサーの英語は聞き取れるが、
インタビューを受けたアメリカ人の場面になったとたん、全然聞き取れなく
なったという経験はないだろうか?

耳が悪いわけでなく、日本にいると、なかなかネイティブが本当に
話している英語を聞く機会に遭遇しないから聞き取れないだけなので、
心配はいらない。

また、法則もある。特に一語単位で発音する日本語に対して、
英語は、一文を区切りなく発声する、ひとつの文が一つの単語のように
聞こえるといてもいいくらい、リズミカルだ。

さらに日本語は母音中心だが、英語は子音になる。

日本人が発音できない where ridge などは、子音を
強くしないと発音できないし、だから聞き取りもできない。
これに気づくと、英語の聞き取り力はぐんと上がる。

さらに自分でも発音してみると、ネイティブとの違いに気づく。
一つ一つの単語の発音よりも、全体のイントネーションを
ネイティブとシンクロできるように声を出すと、ネイティブのような
発音が手に入る。