では、英語ができるようになるための法則はあるのでしょうか?

残念ながら、1ヶ月でいま日本語を話しているのと同じ

レベルの英語を話せるようにはなりません。

しかし、人間の記憶の方法をうまく利用することで、

英語も他の学習と同じように、効率よくおこなうことができます。

記憶の方法とは?

記憶というと丸暗記を思い浮かべますが、ここでいう記憶は、

英語を長期記憶に保存するための記憶です。

「長期記憶」とはどんな記憶でしょうか?

あなたはスキーを経験したことがあるでしょうか?

スキー初心者にとって、リフトに乗って、

山の上に連れて行かれるのは不安で心細いものです。

そして案の定、何度も尻餅をつきながらやっと、

ふもとにたどり着く、こんな経験があると思います。

初級者の頃は、ゆっくりすべって、「次は右ストックをついて」と

自分に指示をだして「次に体重を谷側の板に移動させながら、

ゆっくりターン」と頭の中で自分に指示を出します。

すべての動作が、ぎこちなく、ばらばらの状態です。

しかし、上達するにつれて、スキー操作も軽快になり、

スピードもグングン出せるようになってくる。ターンするときは、

体が勝手にストック操作をして、体重移動がそれに続いて自然に

おこなわれる。これを繰り返すので、スムーズにターンの連続ができて、

とても軽快です。

上級者がすべっているときに、頭の中で、「ここでストック!」と

指示をだしていません。

すべて自動で勝手に体が動いているような状態です。

似たような事例として車の運転があります。

免許取立ての頃はぎこちないですが、慣れてくると、

自動的にいろんな動作ができるようになる。

運転しながら、タバコを吸い、ら字を聞き、隣の人と話すことができるのも、

運転操作は無意識にできるからです。

このような、スポーツや車の操作は、もちろん脳が指示をだしているのですが、

その動きはいちいち意識していません。

このように動作を自動的に無意識に操作できるのは、

その動作の記憶が長期記憶に保存されているからです。

人間の記憶には大きくわけて「長期記憶」と「短期記憶」がありますが、

「長期記憶」の中に、スポーツで自動的に反応する動作のように、

自動化を可能にする記憶があります。

「言葉を操る」という行為も、このスポーツのように

自動化されている記憶から可能になる行為です。

一つ一つの単語で、あまり使用頻度が高くないものは、

長期記憶に残りません。たとえば、日本語の「感懐」(心に感じいだく思い)は、

たとえばいっぺん読んだことがあっても、あまり頻繁に出会う漢字ではないので、

忘れてしまいます。

ところが、使用頻度の高いことば、それから日本語のしくみ(文法)は、

何度もそれを聞いたり読んだりしているので、短期記憶から格上げされて、

長期記憶に保存されます。

長期記憶に保存されたことばを、何度か自分で操るうちに、

それは自由に操れることばになっていきます。

スキーの操作を覚えるのと同じことです。